
小さな家に住む若い夫婦。
だんなさんは畑仕事を、おかみさんは家の仕事をして暮らしています。あるときだんなさんが「お前の仕事は楽でいいなあ」と言いました。
おかみさんは、「だったら仕事を取りかえよう」と提案します。
翌朝おかみさんは外の畑へ、だんなさんは家の仕事に取りかかるのですが……。
目次
「しごとをとりかえただんなさん」の感想
だんなさんの一言から、物語が始まります。
「おまえは、ずいぶんらくなくらしをしているもんだ。このすみごこちのいい家に、日がな一日いられるんだからな。おれは、お日さまが顔をだしてしずむまで、はたけであくせくはたらいているというのにね」
俺は外で汗水たらして働いているのに、お前は家の中で、楽をしていいなあ。
……怖いですねえ。こんなこと、SNSでつぶやいたら、消し炭になるまで燃やされますよ。
ところがおかみさんはにっこり笑い、
「それなら、あすからしごとをとりかえようよ」
と、提案しました。
翌朝からさっそく二人は仕事を取りかえ、おかみさんはレーキを持って畑へ出かけ、だんなさんはホウキを片手に家事に取りかかります。
こんなの簡単とばかりに掃除を進めるだんなさんですが、ふと気が付いて、にわとりの卵を取りに外に出ます。ホウキを壁に立てかけたまま……。
案の定と言うべきか、帰ってきただんなさんはホウキにつまづき、床に転がり、卵と鼻をつぶしてしまうのでした。(痛そう)
あとはもう、一事が万事こんな感じ。

夕飯の支度の途中にちょっと一杯飲みたくなって、地下に降りたはいいものの、出しっぱなしだったミルクを猫に狙われて、慌てて戻ってお酒の樽は開けっ放し。
戻ってきたおかみさんに助けられ、以来、だんなさんはおかみさんの仕事をバカにすることはなくなったようです。めでたしめでたしの素敵なハッピーエンドなのですが。
おかみさん、よく許したな。私だったら小一時間説教ですよ。
絵柄がかわいく、だんなさんの失敗もどこかコミカルで、一緒に読んでいた子供もケタケタ笑っていたのですが、読む人、読むタイミングによってはかなりシビアな絵本ですよこれは。
また、私は気が付かなかったのですが、絵本にはおかみさんが働く様子も描かれています。ページが進むごとに畑仕事が片付いていて、おかみさんはかなり仕事ができる人みたい。
いろんな意味で考えさせられる絵本ですね。
まとめ
子供にとっても気づきのある絵本かもしれませんね。だんなさんの働きぶりを見ながら、自分だったらどうだろう、自分だったらできるだろうか、なんて考えないかしら。
また、現実のだんなさんにもぜひ読んでもらいたいものです。
考えることは多くあるものの、絵柄はかわいく物語のテンポもよく、読んで楽しい一冊でした。
